CucunorとKukunor 名前の由来となったおとぎ話

Oiva Toikka Annual Bird 2008 Cucunor

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私のお気に入りのBirdの1羽。

春の風、空気、植物の芽吹き、春を溶かし込んだなような美しいBird。通称バード本でも、1羽で見開きを飾っています。

見開きを1羽で飾っているのは、数あるAnnual Birdの中でもこのBirdだけです😊

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OivaのBirdには、架空のBirdと実在のBirdを基にしたもの、2種類います。Cucunorは基になるBirdはいなくて架空のBird。模様が可愛らしくて、実際にいて欲しい気もしますが・・・

今回はそのCucunorの名前の由来について

古いフィンランドの詩からとられた名前と聞いたことがあったのですが、それが本当かどうか、またその詩はどんな詩かとても興味がありました。日本でいろいろ調べてみましたが、全然分からず・・・。

フィンランドのバイヤーさんに聞いてみましたが「分からない」とのお返事。なかば諦めかけていましたが、別のフィンランドのバイヤーさんに聞いてみると

「それは、Lauri Viitaが1949年に書いた子ども向けの詩” Kukunor”だと思う」

というお返事が!!

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 Kukunorは子ども向けに書かれた詩(おとぎ話)ですが、子どもには難しすぎる内容らしく、Lauri Viitaについてのフィンランドのサイトを見ると” Kukunor”の概要と解釈についてまとめられていました。

🍀Lauri Viitaという方は、Lauri Viita Museumもフィンランドにある程、著名な方のようです。

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Kukunor”の概要と解釈

” Kukunor”は図書館で毎晩本を読み、夢の中で世界を旅する2匹のトロール、Kukunor(ククノール)とKalahari(カラハリ)の物語です。冒険好きの2匹は、夢の中で北極、中国、太平洋など多くの場所を旅して回ります。

ククノールは中国のチベット高原にある塩湖に由来し、モンゴル語で青や緑の湖の意味でもあります。詩の中では、水や創造性を示唆しています。カラハリは、アフリカにある巨大な砂漠の名前に由来し、飢餓や干ばつを示唆しています。

ククノールは、夢の中で雲になってアフリカに飛び立とうとしますが、雪に覆われ凍りついたヒマラヤ山脈を越えなければなりません。

困難な旅路です。これは、高く飛ぶためには必ず困難なことを超える必要がある、ということを寓意しています。

無事、アフリカに飛んだククノールは、カラハリ砂漠に雨を降らせ、砂漠を蘇らせます。

物語の中で、ククノールは創造性の象徴でもあるのです。

この詩は、著者であるLauri Viitaとその妻の愛が描かれ、創造性、想像力、自己信頼性への讃歌という解釈が一般的なようです。

KukunorとCucunor

Cucunorは青、緑、ピンクの色が、筆で描かれたように彩られています。

愛の物語であり、創造性への讃歌でもあるKukunorがCucunorへ反映されているとしたら…

とても素敵ですね😌✨

ピンク色が愛、青と緑がKukunor(モンゴル語で青や緑の湖を表す)でしょうか…

なぁんて、考えると☺️💚💙

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Kukunor原文(一部)

Ote Kukunorista
Kuudenvanha peikkopari
Kukunor ja Kalahari
suuttui, kuten huomasit,
mutta leppyi, onni palas
aivan hetimiten
ja aivan vähin tavuin
tietokirjan avuin.
Kävi näet siten,
että Kalahari, vaikka
salaan jäikin sukkain paikka,
löysi järven Aasiasta,
korkeasta, kuulakasta,
Aasiankin valiosta
tauluvuoristosta.
Ja se järvi, sepäs vasta,
se on, se on sininen!
niin kuin taivas peikkolasta
katsois vaiti, hymyillen —
tai kun peikko äitiään,
niinpä kätkee ihmeen ikuisen
sieluunsa tuo järvi järvien,
Kukunor nimeltään.

(Lauri Viita: Kukunor)

この詩を知った上で、バードを見るとまた違った見え方をしてくる気がします。

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Oiva Toikka Annual Bird 2008 Cucunor 

200mm×110mm

🍀フィンランド語なので、一部私の解釈と訳に齟齬があるかも知れません。

もっと気になる方はLauri Viita Kukunor in Englishで調べてみてくださいね♪

出典

BIRDS BY TOIKKA(通称バード本95ページ)

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