① Oiva Toikka Glass and Design part1

 

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Oiva Toikka Glass and Designを読み、思ったことや調べたことなどを書いています。

長いシリーズになると思うので気長にお付き合いください😊

間違っている箇所があるかもしれません。ご容赦ください。

Oiva Toikka の故郷について

本は、Oivaの産まれた場所・時代背景から始まります。

1931年5月29日、10人兄弟の末っ子としてKarelia(カレリア)(フィンランド語ではカリヤラ Karjala)地方、Viipuri(ヴィープリ)近郊の農場で産まれました。

Karelia

Karelia地方は、美しい湖と小高い山がどこまでも広がり、森と湖の国を象徴するフィンランドの原風景ともいえる場所です。フィンランド人にとって精神的な故郷とも言われ、多くの芸術家達がインスピレーションを受けた場所でもあります。

Elias Lönnrot(エリアス・ロンロート)の『Kalevala(カレワラ)』(偉大なる英雄の地)などは、カレリア地方で起こった英雄的行為と農民文化の叙事詩を描いたものです。

フィンランドで最も有名な作曲家であるシベリウスは、交響詩「フィンランディア」を始め、カレリア地方を題材とした作品も多く残しています。

ヘルシンキには、シベリウスの記念碑があるシベリウス公園という公園があるみたいですね😊✨公園の湖には水鳥達が憩う、美しい場所のようです。フィンランドに行った時にはぜひ訪れてみたいです。

シベリウスの記念碑

カレリア地方と戦争

Oivaの産まれ故郷である、Karelia(カレリア)地方、Viipuri(ヴィープリ)。今、世界地図でフィンランドのヴィープリを探そうとしても、見つけることは出来ません。ViipuriをGoogleで検索すると…

↑ヴィボルグ Выборг / Vyborgが出てきます。

そうロシア領なのです。Oivaの故郷は、戦争に翻弄された地域でもあります。

🍀Oivaの故郷であるカレリア地方は、現在のフィンランドとロシアにまたがる地域の名称です

🍀1809年以降、フィンランドはロシア(ソ連)領でした。その前はスウェーデン領です。1917年、ロシア革命に乗じて、フィンランドは独立を宣言しました。

1930年代、フィンランドとロシアの関係は悪化の一途をたどり、1939年にはロシアがフィンランドに侵攻します。フィンランドは多くの犠牲をだしながら、独立を守るため闘いました(冬戦争)。

1940年3月まで戦争が続きましたが、フィンランド第2の都市であるViipuri(ヴィープリ)を含む国土の10%を明け渡すなどの講和条約を結び、停戦しました。その後の継続戦争などもありますが割愛します。

最終的には1947年のパリ講和条約で国境が確定し、Oivaの産まれた場所であるヴィープリはロシア領ヴィボルグになりました。

この戦争でOiva一家は2度の転居を余儀なくされています。カレリアには2度と戻ることはありませんでした。

カレリア由来のBird

Oivaの故郷である、Karelia(カレリア)に由来したBirdに、2004〜2006年に販売されたKarjalan laulujoutsenet(バード本72ページ)とSSKK 2017 Kullervoがあります。

フィンランドの国鳥です

Karjalan laulujoutsenetは、フィンランドの国鳥である白鳥とOivaの故郷であるKarelia(カレリア)にちなんだ架空のBirdです。白鳥の美しく誇り高い姿は、Oivaの故郷へのオマージュでもあります。

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↑ Karjalan laulujoutsenet

 Kullervoはシベリウスが作曲した管弦楽曲で、カレリア地方を基にした叙事詩「Kalevala(カレワラ)」に基づいています。

Kullervoは手持ちにないので、写真がありませんが、フィンランド独立100周年のバードで、美しいウルトラマリンブルーのBirdです💙

ぜひ写真を探してみて下さいね😊

BirdのKullervoがシベリウス作曲の管弦曲からきていることは知っていましたが、Oivaの故郷のカレリア地方に由来することは知りませんでした。いろいろな交響曲があるなかで、Kullervoが選ばれたのは、理由があったんだなと想います😌✨

フィンランド独立100周年にこの名前をつけるのは、Oivaの故郷が戦争に翻弄された地域であることを考えると、Oivaにとってより深い意味を持つBirdではないかなと思ってしまいます🕊

また独立を記念するバード達は、複数ありますがブルーを基調にしています。

Oivaはどういった想いで、ブルーのBird達をデザインし、世に送り出したのでしょう…

「戦争」に翻弄されたであろう幼少期のことに想いを馳せるといろいろなことを考えてしまいます。

Oivaがバード達にこめた「想い」「背景」を今後もblogに載せていけたら…と思います。(調べたことからくる、私の想像でもありますが…)

今現在起こっている戦争が一刻も早く終わり、人々が安心して眠れる、そんな日が来ることを願っています。

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ここまで読んで頂き、ありがとうございました🐦✨

part2に続きます。

Oiva 足跡 年表(自分の備忘録的な目的です)

・1931年 5月29日 Oiva Toikka 誕生(名前の日と同じ)

参考文献

Oiva Toikka Glass and Design 

フィンランド カレリアの歴史と鉄道

フィンランド カレリアの歴史と鉄道: 地図と鉄道のブログ (cocolog-nifty.com)